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来週、テストだぁよ。



授業のある日はキチンと登校しているし、出席しなければ単位がとれない授業はほぼ欠かさず出席しているけれど、あたしにできるのはそこまでであって、先生のありがたいお話はいつも聞けないでいる。



水曜日の2限、いつも先生はプリントを配ってくれる。そのプリントは簡単な穴埋めになっており、授業中に先生が答えを言ってくれる。そのプリントを持ち込んでテストを受ければ100点が取れるのだ。けど、あたしは毎時間、寝るか、喋るか、メールをするかなので、穴埋めができていない。やばい。友達もみんな書いていない。やばい。



ということで、補講期間で授業がないのにわざわざ学校まで行って来た。普段マジメにやっていないからこんな面倒なことになっているのに、自主的に学校へ行き学ぼうとしている自分が、すごくマジメな優等生の気がして少し楽しかった。



研究室へ行くと、御茶ノ水博士が待っていた。「しぇんしぇープリンチョ書いてないんで見せてくだしぇー。あと4枚くらい足りないのあるんでそのプリンチョもくだしぇー」と言うと、先生は呆れた顔で笑った。「君は結構出席しているのに、どうして書いていないんだ?」と聞かれ、「寝てた」とか「喋ってて聞いてなかった」とか言うの可哀想だったので「ボーっとしてました」と言ってあげた。



さっさと書いてさっさと帰りたかったのに、先生はあたし1人のために講義を始めた。いちいち「そもそも○○がどういう意味かわかっているの?」と聞かれるたびに「ん?んー」と笑っていたので、先生はさぞ呆れたことだろう。優しいなぁ。



中学校のころからよく思っていたのだが、学校の先生というのは心が広い人じゃないとキツいと思う。数学の授業などでよくあったが、先生が最初、一から十までとても丁寧にわかりやすく説明した公式などをちっとも聞かず、いざ問題に取り掛かったら「せんせーこれどーやってやるの」と聞く生徒がよくいた。そのたびに先生はたった今言ったばかりの公式をまた一から説明しなおしていた。あたしには無理だ。絶対無理だ。



御茶ノ水博士は、椅子に腰をかけパソコンを操作した。あたしが「次お願いします」と言うと先生は次のページの答えを読み、軽く説明をしてくれる。そんな仲良し連携プレーで穴埋めを埋めて行った。甘いよ。甘すぎだよ。



お礼を言って帰ろうとすると、「プリントの穴を埋めただけじゃテストはできないよ」と言われた。あたしはヘラヘラと笑って「がんばります」と言って帰った。あたしはこの先生の授業を選択するのは3回目で、毎回同じような形式でテストを受けているが、毎回「優」という最高級の評価を頂いている。もちろん今回も「優」をもらう予定だ。
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