青い季節

就職活動してないっつっても、それなりにはしてたよ。でも３社しか受けてない。１社落ちた。２社目は一昨日落ちた。なんかさ、受かる気がしてたんだよね。だから結構余裕ぶっこいてたんだけど、結構落ちるもんなんだね。あと１社残ってるんだけど、そこは受かる気がするんだ。ほら、また何の根拠もない自信。自分を信じると書いて自信。信じてるわけじゃないからこれは自信ではないな。うん。何だろう。多分バカなんだよ。うん、そうだね。でもその１社に受かったとしてもあまり行きたくはない。給料は結構良いんだけど、超体育会系の仕事なんだ。営業ってやつらしい。嫌すぎる。楽な仕事なんてないよって言われるかもしれない。それはそうかもしれない。でも自分が本当にやりたい仕事なら、好きな仕事なら、辛くてもやりがいとかあっていいじゃない。でもあたしは別にその営業がやりたいわけじゃない。ただその会社はその業界でそれなりの地位にあって、そこそこ給料が良くて、・・・・・っていう、ただそれだけだ。だから、仕事が辛かったら泣いてしまう。毎日やりたくもないことをするために生きていかなければならない。苦痛すぎるし無駄すぎる。楽しくないことはやりたくない。彼氏が「就職しないでいいよ」って言う。親が「就職しなさい」って言う。彼氏が「就職しないでいいよ」って言う。親が「新卒でしか就職できないところに就職しないともったいないよ」って言う。彼氏が「就職しないでいいよ」って言うけど、就職したい。なんで就職したいんだろう。少し考えてみた。ごく一般的な女の子になりたいからだ。公立の小中学校へ行き、公立の高校へ行き、それなりにバイトや部活や恋愛をして、地元の私立の大学へ行き、ＯＬになって、仕事帰りにゴハンを食べに行ったり習い事をしたり合コンをして、結婚退職をして、専業主婦になりたい。そういうアホっぽい幸せな女の子になりたい。だったら別にわざわざ会社勤めをしなくても良いじゃない。そうじゃなくて親に申し訳ないからだよ。そうだよ。そうだよ。大学まで行かせてもらったからね。新卒採用じゃなくて普通にいつでもどうぞ的に正社員を募集している企業があって、それは関東関西中四国九州どこでも選べて給料が普通にそこらへんの企業に就職するより多くて仕事内容は座って事務作業をするだけで若い女の子が多いっていうのだった。そこに行きたい。「新卒採用じゃないからダメ」と言われた。「姉（高卒）がニートでダラダラしててそこに就職したら万々歳だけどあなたがそこに就職するのはもったいない」と言われた。なんだそりゃ。わかるよ。大学生だもんね。でもね、あたしは大学に何しにいったんだろう。青春満喫しに行ったんだよ。友達を作りに行ったんだよ。もう４年間遊ぶ時間が欲しかったから行ったんだよ。大学に進学してから頭が悪くなった。考える能力が衰えた。もうダメなんだよ。高校生のあたしのほうがはるかに賢かったよ。カープの４番に栗原という選手がいて、彼はホームランガールだった人と結婚をした。あたしもホームランガールになろうと思う。来年なろうと思う。行きたくない会社を１社だけ受けていて、万が一受かったらどうするんだろう。あたし行くのかな。行くのかな。そうだ、行こう。行って、そこそこ働いて、嫌になったらさっき書いた給料の良い会社に行こう。そんで、嫌になったらフリーターになろう。派遣社員になろう。ハチが「まりちゃんが就職する年に仕事辞めるから一緒にパルコの受付やろうよ」と言った。嫌だ。