灰皿は要りません

父と買い物に行った。

父と２人で出かけるのは、一体いつぶりだろうか。思い出せない。


シートカバーが欲しかった。でも、シートカバーは少し高いのでどうしようかなと悩んでいた。父に冗談で「お祝いに何か買ってちょ」と言うと「パパの好みで良いんなら買ってやる」と言ってくれた。父の好みと言っても、純正のシートカバーに変な柄なんてないと思うし、そう変なものにはならないだろう。大喜びで買い物に誘った。

やっぱり変な柄なんてなく、かっちょいい物を買ってもらった。その他にも色々と買ってもらった。

家に帰り、「ハンドルカバーは買わなかったの？」と母に聞かれ、父が「それはパパに内緒で買うんだろう。どうせパパの嫌いそうな白とかピンクとか豹柄とかのフワフワしたやつを買うんだろう」と笑った。豹柄は買わないけど。

幸せな家庭っぽくて楽しかった。