有意義なカウンター業

拙者の部屋の壁に、体長およそ７ミリの茶色いクモがいらっしゃいます。



拙者の部屋です。



拙者の母は無視を憎んでいます。



「虫のくせに家の中に入ってくるなんて絶対に許せない」



と言って虫を退治します。



ゴキブリやハエは当たり前、小さな蚊や蟻にも容赦はありません。



そんな母も、クモにだけは甘いのです。



拙者が「母！クモが出たので捕って欲しいでござる！」と言っても



「大丈夫、クモは何もしやしないよ」と言ってほったらかすのです。



そのような教育を受けてきた拙者は、今回のクモに“見てみぬフリ”をしていました。



ジャジャーン



だがしかし、です。



だがしかし、じっとしていたクモは猛スピードで拙者に近づいてくるのです。



拙者・・・こわひ。



「どうしようどうしよう」



とあたふたしているうちにクモは拙者の半径３０センチ以内に進入してきました。



思わずティッシュで捕って丸めてセロテープでグルグル巻にして捨ててしまいました。



あぁぁ呪われる。絶対呪われる。



なんか、クモって神聖な生き物じゃなかったですかな。ですかな。



こわひ。