ティラミス泥棒

火葬場へは行きませんでした。

「あそこの火葬場は、骨を静岡のお墓に運ぶんだって」と、火葬場から帰ってきた母から聞きました。という事は、静岡でスキップとミミちゃんは久しぶりの再会ですね。

そんな事を考えていると、いつの間にかニヤニヤしていました。







「あなた達は経験があるからわからないだろうけど、父親が娘を無視するなんて、普通じゃないのよ」と言われました。何？それはまことか？



というわけでして、わたし、ここ数日父親にガン無視されております。あたしだけじゃないです。母も無視されております。「おはようございます」「行ってきます」「ただいま」「おやすみなさい」を全て無視されます。母が「ごはんよ」と誘っても無視しています。姉や弟が「パパ、ごはんだって」と言うと「パパいらないよ」と返事をします。



ガキか。



しかし、母とあたしを無視しているので、用事はすべて姉か弟にしか頼めない父が面白いです。珍しく自分で冷蔵庫に向かうも、ビールが無く「ビールが無い」と言うと母が「だって買ってないもん」と。しかし父はそれを無視し、姉が「ビール買ってないんだって」と伝え、父は「ふん」と鼻をならし、コンビニで買ってきたピスタチオをむしゃむしゃ食べる。



父が寝てから、ピスタチオを食べていると「それパパの夜ご飯なんだから、やめなさい」と母に言われました。構わず食べ続けました。





「お正月用のお金を父に取られてしまったので、今年はおせちもお年玉も用意できない」と母に言われました。そんな事はどうでもいいのです。



グダグダにならないうちに、終止符を打ちましょう。